題詠「歌」(2022年1月) 2022.01.17 題詠「歌」に投稿いただいた作品の頻出語を示したワードクラウドと、採用作品を発表いたします。今回は、恋愛や青春を感じさせる歌が多かったような気がします。たくさんの素敵な作品を、投稿いただきありがとうございます。 さわやか あなたとのカラオケで歌いたい曲を集めてみればまるで花束はとサブレ 青春 イヤフォンを嵌めればきみの鼻歌はやや高まって笑ってしまう早月くら 自然な飛躍 サビだけは知っているから歌えるの始め方すら分からないのに河岸景都 記憶に残る 四面楚歌でも大丈夫うしろから聴こえる歌はひどく音痴だ朧 詩的 「雷を鳴らしにゆこう、音楽に行けない場所はない」って、言って秋吉諄 リアリティ かろやかに鋏を入れる美容師は私のなかの歌を知らないナカムラロボ 素敵な歌 間違えて二番を歌い出すようについ「好きだ」ってフライングする(一色凛夏) サビだけがループする君の鼻歌を聞きたい 世界が終わるその日も(インアン) また恋が始まりましたと鼻歌に音符を付けた帰りの道で(中村まふゆ) 片隅でひとり遊んでる児のように でたらめな歌で夜を越えたい(しろとも) その声が唄わなかった透明な祈りの数ほどふれ雪よふれ(夏野菜) どう見ても好戦的な人たちが好んで歌う反戦の歌(たろりずむ) きっかけの歌に振り向く こぼれ種から始まったひまわり畑(塩本抄) 短歌では嘘もつくけど短歌には嘘をつかない 愛されもしたい(甘森太一)