2022-09

狭山茶

天井を 見つめ過ごせし 床の上 隣の人は もう旅立ったか

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飯塚隆二

ピエロだと名のる男の旅の果て強い日差しと原色の海

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みどり

スピーカー何の音かと見てみれば 廃品回収でなく キリスト教の布教

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みどり

台風の嵐と一緒に私の心ひっちゃかめっちゃかに かき混ぜてくれたらいいのに

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ゆりみや

三日月の欠けた暗闇指差して「私が齧った痕だ」と笑う

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ゆりみや

月の日に赤い金魚が流される 恋なき石を責めるがごとく

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ゆりみや

いろづいた爪いつまでも柔らかい気がして棘を恐れ固まる

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ゆりみや

月光が道に落ちている 踏むとパリンと音がした ああ、甘い

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梅鶏

ぽつり、ぽつり庭木を濡らす雨のごと昔話が始まっていく

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みどり

朝焼けに今日もいちにち無事あれと月並みだけど 拝んでみる

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