・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください
寒さとの間に居座る暖かさ独占しても悪くないよね
窓開けて雀の声を聞きながら本の虫干し引き出し整理
冬の星オリオンだけは譲れない並んで見上げて星取りした夜
冬の陽はどの季節よりオレンジの光の粒が近付いてくる
雪が舞う 白く儚い 冬が舞う 遠ざかる影 動けない影
悲しくて やりきれなくて 苦しくて 冬来るたびに 思いだす夜
マフラーの編み目の数の果てしなさ 君の生き永らえてきた日々
わけもなく泣きたい時もあるものさ 冬舞い降りて君つつむ夜
冬が来て初めて気づくこともある寒さに震え寂しさ降られ
かじかんだ手を擦り合わせホッとする何事もないこんな年の瀬
木枯らしに色攫われた街角は 春風描くカンバスになる
南天を机に生けて願う時 災いすべて母にと招く
タンスから溢れ出てきたフリースは昨春の空気をふりはらって
寒風に吹かれた足にアルパカの靴下履いてキッチンに立つ
太陽が夏の暑さをお詫びして遠慮しがちに注ぐ冬の陽
千鳥鳴く須磨の関守り幾夜とや六首の一つ恋の貴公子
コーヒーの濃度を調整するのが冬を迎える準備のすべて
冴え冴えとイルミに負けぬ輝きの寒月きりり添う一つ星
冬の雨遠くの山と空と雲色は灰色グラデーション
二羽の鳥 体よせあい 岩の上 雪降る中の 川のほとりで
一晩で車に積もる雪の層毎朝ショートケーキ崩してる
ホッカイロをもらったみたい 同僚が私のために怒ってくれて
冬眠をするタイプだったらきっとまだ指の温度に気付かなかった
冬の街散歩しながら歌を詠む山茶花の咲き乱れ散り乱れ
こたつから出られないので遅刻します氷がとけて春になるまで
道端の枯れ葉ほろひら「輪舞」舞う 「冬」が織りなす大舞踏会
カボチャ食うゆずの湯船のこんな夜は熱燗グビリ芯までほぐし
襟を立てファッション楽しむ木枯らしにコートの下のミニを魅せつけ
炉を切って客をもてなす侘助の寒き茶室に少しくの暖
暖かいものを求めてさまよえる炬燵だけでは足りない民は
通学路子らのはしゃいで薄氷小さき者は詩人科学者
着込むほどベンチに老いのひなたぼこさする指から心あたたまり
裸木のか細い枝の先っちょに誰も知らない春が灯った
でも冬は僕になにかと囁いて人恋しさを思い出させる
寒さとの間に居座る暖かさ独占しても悪くないよね
窓開けて雀の声を聞きながら本の虫干し引き出し整理
冬の星オリオンだけは譲れない並んで見上げて星取りした夜
冬の陽はどの季節よりオレンジの光の粒が近付いてくる
雪が舞う 白く儚い 冬が舞う 遠ざかる影 動けない影
悲しくて やりきれなくて 苦しくて 冬来るたびに 思いだす夜
マフラーの編み目の数の果てしなさ 君の生き永らえてきた日々
わけもなく泣きたい時もあるものさ 冬舞い降りて君つつむ夜
冬が来て初めて気づくこともある寒さに震え寂しさ降られ
かじかんだ手を擦り合わせホッとする何事もないこんな年の瀬
木枯らしに色攫われた街角は
春風描くカンバスになる
南天を机に生けて願う時 災いすべて母にと招く
タンスから溢れ出てきたフリースは昨春の空気をふりはらって
寒風に吹かれた足にアルパカの靴下履いてキッチンに立つ
太陽が夏の暑さをお詫びして遠慮しがちに注ぐ冬の陽
千鳥鳴く須磨の関守り幾夜とや六首の一つ恋の貴公子
コーヒーの濃度を調整するのが冬を迎える準備のすべて
冴え冴えとイルミに負けぬ輝きの寒月きりり添う一つ星
冬の雨遠くの山と空と雲色は灰色グラデーション
二羽の鳥 体よせあい 岩の上 雪降る中の 川のほとりで
一晩で車に積もる雪の層毎朝ショートケーキ崩してる
ホッカイロをもらったみたい 同僚が私のために怒ってくれて
冬眠をするタイプだったらきっとまだ指の温度に気付かなかった
冬の街散歩しながら歌を詠む山茶花の咲き乱れ散り乱れ
こたつから出られないので遅刻します氷がとけて春になるまで
道端の枯れ葉ほろひら「輪舞」舞う 「冬」が織りなす大舞踏会
カボチャ食うゆずの湯船のこんな夜は熱燗グビリ芯までほぐし
襟を立てファッション楽しむ木枯らしにコートの下のミニを魅せつけ
炉を切って客をもてなす侘助の寒き茶室に少しくの暖
暖かいものを求めてさまよえる炬燵だけでは足りない民は
通学路子らのはしゃいで薄氷小さき者は詩人科学者
着込むほどベンチに老いのひなたぼこさする指から心あたたまり
裸木のか細い枝の先っちょに誰も知らない春が灯った
でも冬は僕になにかと囁いて人恋しさを思い出させる