・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください
朽ち果てた 骸(むくろ)の様に 放置され 走る夢見て 錆び行く自転車
雨垂れに 座(むしろ)濡らさぬ思案をと 傘布が包む 朱色の自転車
二つ上前カゴカバン無造作に革靴でこぐ先輩に風
補助輪を初めて外す まっすぐに漕ぎ出す世界の新しい風
ガード下 人の間(ま)縫って去るペダル 背中で短くブレーキ鳴いた
まだ固き君が乳房を背に知って部活終わり恋の二人乗り
雪降りて 氷の道を 走りゆく 冬のタイヤで 走る自転車
自転車のカゴに置かれた麦わらの帽子そのまま秋となりたり
きこきこと自転車こいで夕焼の道を楽しく鼻歌でゆく
錆ついた自転車ひとつ打ち捨ててある夕暮れの枯草の中
ねぇ連れて行ってとひらり舞い降りる銀杏の葉っぱ前カゴの中
初めて自転車に乗れた日の喜び母の笑顔九歳のとき
自転車で腫れでも雨でも通っていた多感な頃高校時代
赤色の息子に貰った自転車に 乗る度いつも息災願う
「レッツゴー!」吾子といつもの合言葉 寒風切ってママチャリ飛ばす
荷物載せペダルの重い上り坂追い風の力借りて乗り切る
補助輪を外してひとり乗りができ 膝に傷あと6歳の夏
郵便の赤い自転車初バイト 急ぐ立ち漕ぎ寒風割いて
街を出る 電車を追いかけ ペダル漕ぐ 転校する君 十七の夏
自転車を漕ぎ漕ぎ通ったこの道は 車で行けば5分で済むのか
若き日のサイクリングで草原を行けば秋空にフルート流れ
渋滞にハマった私動けない 風切り走る自転車男子
青春にサイクリングに誘われし 心晴れぬは我ひとり漕げぬ
幼稚園のバス待つ孫は「かわいそう」と 蜘蛛の巣はる置き去り自転車
夜遅く自転車置き場でポツリ待つ 僕の自転車いとしく感じ
君に似た姿見かけて加速する 踏み込むペダルに爽快な風
何処までも二人一緒にこいだっけ風を感じて楽しかったな
この坂を越えた向こうにある世界 立ち漕ぎしてゆく走らすチャリを
君を乗せ回した腕の温もりと重いペダルが懐かしい秋
自転車に 海水パンツとバスタオル がむしゃらペダル初恋の海
店の前駐輪されて道塞がれ 視覚障害持つ人困る
立ち漕ぎをして坂道を上りきり あの頃君と競い合ったね
朽ち果てた
骸(むくろ)の様に
放置され
走る夢見て
錆び行く自転車
雨垂れに 座(むしろ)濡らさぬ思案をと 傘布が包む 朱色の自転車
二つ上前カゴカバン無造作に革靴でこぐ先輩に風
補助輪を初めて外す まっすぐに漕ぎ出す世界の新しい風
ガード下 人の間(ま)縫って去るペダル
背中で短くブレーキ鳴いた
まだ固き君が乳房を背に知って部活終わり恋の二人乗り
雪降りて 氷の道を 走りゆく
冬のタイヤで 走る自転車
自転車のカゴに置かれた麦わらの帽子そのまま秋となりたり
きこきこと自転車こいで夕焼の道を楽しく鼻歌でゆく
錆ついた自転車ひとつ打ち捨ててある夕暮れの枯草の中
ねぇ連れて行ってとひらり舞い降りる銀杏の葉っぱ前カゴの中
初めて自転車に乗れた日の喜び母の笑顔九歳のとき
自転車で腫れでも雨でも通っていた多感な頃高校時代
赤色の息子に貰った自転車に
乗る度いつも息災願う
「レッツゴー!」吾子といつもの合言葉
寒風切ってママチャリ飛ばす
荷物載せペダルの重い上り坂追い風の力借りて乗り切る
補助輪を外してひとり乗りができ 膝に傷あと6歳の夏
郵便の赤い自転車初バイト
急ぐ立ち漕ぎ寒風割いて
街を出る 電車を追いかけ ペダル漕ぐ 転校する君 十七の夏
自転車を漕ぎ漕ぎ通ったこの道は
車で行けば5分で済むのか
若き日のサイクリングで草原を行けば秋空にフルート流れ
渋滞にハマった私動けない
風切り走る自転車男子
青春にサイクリングに誘われし
心晴れぬは我ひとり漕げぬ
幼稚園のバス待つ孫は「かわいそう」と
蜘蛛の巣はる置き去り自転車
夜遅く自転車置き場でポツリ待つ 僕の自転車いとしく感じ
君に似た姿見かけて加速する 踏み込むペダルに爽快な風
何処までも二人一緒にこいだっけ風を感じて楽しかったな
この坂を越えた向こうにある世界 立ち漕ぎしてゆく走らすチャリを
君を乗せ回した腕の温もりと重いペダルが懐かしい秋
自転車に 海水パンツとバスタオル がむしゃらペダル初恋の海
店の前駐輪されて道塞がれ 視覚障害持つ人困る
立ち漕ぎをして坂道を上りきり あの頃君と競い合ったね