2024-12

題『たまご』

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題『こそ』

「いい歌ね」と言われ何ともこそばゆい　　　　エアコンの風うなじを撫でる

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題『広』

腕広げ飛び込む我が子受け止めて空へと放り投げたはいつか

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題『地』

地下街の昔馴染みのジャズ喫茶心も揺れる追憶の音

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題『一』

本屋さん絶滅危惧になりそうで週に一冊微力を尽くす

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題『広』

手を広げ冷たい雨に濡れるとき目の中に降るあの日の記憶

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題『選』

選択の余地無くレールに縛られて電車がキイキイ泣きながら行く

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題『今年を振り返って』

良くもなく悪くもないのが一番と手酌の酒に梵鐘の音

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題『大』

窓拭きの手を止めさせる青い空ぐっと大きく伸びをしてみる

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題『広』

広がりをみせる噂に尾びれつく　呼吸をしたくて群から離れ

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題『広』

広大な宇宙のほんの片隅の真っ赤な星はかつての地球