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うっとうしき曇りの空に気力失せ如月なれど春愁兆す
いつの間にかうざいあなたが悲しくて小さき人と思う淋しさ
ごめんねと今更言えぬ距離だからせめて賢くなると誓いぬ
困ったときエンパワーをしてくれる死んだ友の残した言葉
失敗作ばかり並んだテーブルの端に「本命」の箱と生チョコ
声音と語末を柔らかく 会話で心に花を添えたい
あこがれてゆかし恋しと初恋の小夜の目覚めや夢の手枕
春草の恋の萌え出たとえれば雪割るほどの固き心根
ぬるむ風ざるそば美味し春や春里の手打ちも雪解の恵み
ひなたぼこ猫のあくびの確かさや春をいただき箱座りする
バレンタイン学生時代の想い出にあの娘に呼ばれてちょっと戸惑う
食卓の世間話をパタと止め窓辺の小鳥皆で見守り
思春期の娘と喧嘩した夜は治らない熱に悶えるみたいで
やや春の恋の遠くてもどかしく君訪う風の気ままの悔し
詩詠みの春ぞ夜明けの勇み足布団を出れば炬燵の虜
明けやらぬ空にも春の兆し知る赤紫の雲のたなびく
道端に 小さな太陽 福寿草 春の訪れ 伝えてくれた
夜半ごろ 屋外に出て ふと見ると 河川に浮かぶ 美しい月
悲しくて 泣いてばかりもいられない カンパリソーダにレモンを絞る
星空に一人ぽつりと呟いた また振られたよ十七回目
あと何度隣でご飯食べれるか 血圧測る母を見ながら
春を待ち 葉も花もない 裸木(はだかぎ)の 美しき枝振りに見惚(みと)れて
自分では どうしていいか わからずに タンポポのよう 風にのるまま
砂の城 無情の波にさらわれて 置き去りの心 遠い海鳴り
世界から消え去りたいと願うほど世界の形がはっきり見えて
友だちとヒッチハイクをバラでやる 共同プロで燃えていこうよ
もしわたしが明日消えてもいいように多すぎるタブだけは消しとく
透きとおる過去の中へと逃げてゆく魚類のような君のおもかげ
久しぶり足指に言うごめんなあ丁寧に爪切りまた今度
ただいまとコートを脱げば樟脳のかおりほのめくぼんぼり回る
幸せになれるものがあれば何でも知りたい泣いていたら遅れる
君にしか見えない人がいるように君しか見えない人もいるんだ
冬空も 春へ変わりゆく オリオン 東から徐々に 南へ移り
戸を開けて冷たい顔に東風吹いた 池の氷に竹踊る影
ぶわあっと砂埃たち目をつぶる出がけに塗ったリップがざらり
本当は私にそんな資格ない 得る引き換えに指輪抜け落ちる
梅の香のかすかに漂う夜空見て 思い巡らす太宰府の春
朝陽さし屋根の大霜気となりて願いと共に天へと昇れ
春嵐さらわれてゆく足元にアネモネ一輪 いさぎよく咲けり
公園で見知らぬ犬と肉まんを分けて食べつつ故郷を想う
電車内会話の弾む学生達人生の春真っ只中に
午前2時 眠れぬ夜の迷い道 記憶の森の涙の沼地
儚げな虹がふたりの空にあり 君には見えて僕には見えず
如月の 満月の夜は 生憎(あいにく)の 風雨となりて 震わす出窓
強い風 畑仕事は有るけれどなぜか昼間酒もう一杯
暇だから歴史の本を読んでみた 面白くもない勝者の詭弁
あのとき君が教えてくれた 「出会いは一度だけだよ」と
菜の花を抱えて走る少女らの背に幸あれと祈る春の日
夏暑く 冬は寒くて 春と秋 短すぎたら 恋もできない
遠き日の母の煮物を思い出すふわり漂う醤油の香りに
うっとうしき曇りの空に気力失せ如月なれど春愁兆す
いつの間にかうざいあなたが悲しくて小さき人と思う淋しさ
ごめんねと今更言えぬ距離だからせめて賢くなると誓いぬ
困ったときエンパワーをしてくれる死んだ友の残した言葉
失敗作ばかり並んだテーブルの端に「本命」の箱と生チョコ
声音と語末を柔らかく
会話で心に花を添えたい
あこがれてゆかし恋しと初恋の小夜の目覚めや夢の手枕
春草の恋の萌え出たとえれば雪割るほどの固き心根
ぬるむ風ざるそば美味し春や春里の手打ちも雪解の恵み
ひなたぼこ猫のあくびの確かさや春をいただき箱座りする
バレンタイン学生時代の想い出にあの娘に呼ばれてちょっと戸惑う
食卓の世間話をパタと止め窓辺の小鳥皆で見守り
思春期の娘と喧嘩した夜は治らない熱に悶えるみたいで
やや春の恋の遠くてもどかしく君訪う風の気ままの悔し
詩詠みの春ぞ夜明けの勇み足布団を出れば炬燵の虜
明けやらぬ空にも春の兆し知る赤紫の雲のたなびく
道端に 小さな太陽 福寿草
春の訪れ 伝えてくれた
夜半ごろ 屋外に出て ふと見ると 河川に浮かぶ 美しい月
悲しくて 泣いてばかりもいられない カンパリソーダにレモンを絞る
星空に一人ぽつりと呟いた また振られたよ十七回目
あと何度隣でご飯食べれるか
血圧測る母を見ながら
春を待ち 葉も花もない 裸木(はだかぎ)の 美しき枝振りに見惚(みと)れて
自分では どうしていいか わからずに
タンポポのよう 風にのるまま
砂の城 無情の波にさらわれて 置き去りの心 遠い海鳴り
世界から消え去りたいと願うほど世界の形がはっきり見えて
友だちとヒッチハイクをバラでやる
共同プロで燃えていこうよ
もしわたしが明日消えてもいいように多すぎるタブだけは消しとく
透きとおる過去の中へと逃げてゆく魚類のような君のおもかげ
久しぶり足指に言うごめんなあ丁寧に爪切りまた今度
ただいまとコートを脱げば樟脳のかおりほのめくぼんぼり回る
幸せになれるものがあれば何でも知りたい泣いていたら遅れる
君にしか見えない人がいるように君しか見えない人もいるんだ
冬空も 春へ変わりゆく オリオン 東から徐々に 南へ移り
戸を開けて冷たい顔に東風吹いた
池の氷に竹踊る影
ぶわあっと砂埃たち目をつぶる出がけに塗ったリップがざらり
本当は私にそんな資格ない
得る引き換えに指輪抜け落ちる
梅の香のかすかに漂う夜空見て 思い巡らす太宰府の春
朝陽さし屋根の大霜気となりて願いと共に天へと昇れ
春嵐さらわれてゆく足元にアネモネ一輪
いさぎよく咲けり
公園で見知らぬ犬と肉まんを分けて食べつつ故郷を想う
電車内会話の弾む学生達人生の春真っ只中に
午前2時
眠れぬ夜の迷い道
記憶の森の涙の沼地
儚げな虹がふたりの空にあり 君には見えて僕には見えず
如月の 満月の夜は 生憎(あいにく)の 風雨となりて 震わす出窓
強い風 畑仕事は有るけれどなぜか昼間酒もう一杯
暇だから歴史の本を読んでみた 面白くもない勝者の詭弁
あのとき君が教えてくれた 「出会いは一度だけだよ」と
菜の花を抱えて走る少女らの背に幸あれと祈る春の日
夏暑く 冬は寒くて 春と秋 短すぎたら 恋もできない
遠き日の母の煮物を思い出すふわり漂う醤油の香りに