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止まってた時計の針が動きだす君と別れて三度目の冬
月光に放っておけばあっけなく 音たてて散る恋ぞ儚し
耳澄ませ秋の足音待つけれど来ぬかもしれぬと思えるこの夏
かるい嘘つかれたような音をたてつぎつぎ折れる洗濯ばさみ
ちりりんとガラスの風鈴聴くように 我慢する娘(こ)の不満よく聴く
耳鳴りは 臥牛に潜む宇宙人 遥か遠くの星と交信
ジーンズのポッケに両手を入れながら歩く男が鳴らすペイペイ
トランプが大統領になってから世界に満ちる分断の音
暗がりに点滅信号またたいて音なく十字路照らし続ける
澄んだ音遠くの方に響かせて夏の終わりの海に沈む陽
背後から足音も無くついて来る捨てて来たはずの暗き執着
聞こえてくるはずもないのに夕凪が風を休めて潮騒の音
レコード針 静かな渦へ 降りてゆき 黒い銀河に 星座芽ばえる
素足で大地に立つ土の音を聞く自然の息づかいを聞く
道しるべ 以心伝心 カネタタキ 微かな声に耳を澄まして
震動に鼓膜ゆすられ目覚めてた厨で君は朝餉の仕度
雨後の風強し 網戸を揺らす夏 舌(ぜつ)を振るわせ 歌う風鈴
広島に 心をはせる 身をよじる 八月六日 声なき声よ
ごめんねが言えない代わりの隠し技 ぐうっとなる腹 休戦の音
夏の宵川面(かわも)を渡る涼風に遠く聞こえる東京音頭
冷房と布団を不安の相方に 蝉の鳴き声朝焼けを知る
原爆の悲劇を戒める朝の 黙祷の鐘 八月の空
この夏がまた巡り来て物思う 暑さを誘う広島の蝉
駅を出て 階段降りれば 海と空 右頬染める 朝陽と風と
ひさかたの 雨鼓聞くも 雲居路を 君とふたりで 歩調合わせむ
しずけさとにぎやかさをもつ星たちが残業をほめたたえ瞬く
真夜中に机に向かう背中には冷蔵庫の音 六畳一間
朝ドラはぐんとボリューム上げて観る まだ内緒なり補聴器のこと
清らかな水の流れは音もまた濁りもなきて澄みたる響き
雷の音響き出す十七時恵みの雨が今降り出した
アルプスの大音響が暑さ増し球児は燃える明日なき戦
青空は朦朧として球音に「エースで4番」の幻影を見る
広島に平和の鐘の音響く 生まれ育って目を閉じて今
この夏の暑さは異常で心臓の壊れる音が聴こえる気がして
駅ナカの風鈴まつり始まって涼しげな音(ね)が風とダンスを
火にかけた鍋のイチゴがブツブツとジャムのなりゆく今日の幸せ
サイレンの音聞こえくる原爆忌「はだしのゲン」を最初から読む
路地裏のそのまた奥の駄菓子屋さん今も聞こえる風鈴の音
原爆忌 無音の空に手を合わすあなたの声は胸の中のみ
止まってた時計の針が動きだす君と別れて三度目の冬
月光に放っておけばあっけなく
音たてて散る恋ぞ儚し
耳澄ませ秋の足音待つけれど来ぬかもしれぬと思えるこの夏
かるい嘘つかれたような音をたてつぎつぎ折れる洗濯ばさみ
ちりりんとガラスの風鈴聴くように 我慢する娘(こ)の不満よく聴く
耳鳴りは 臥牛に潜む宇宙人
遥か遠くの星と交信
ジーンズのポッケに両手を入れながら歩く男が鳴らすペイペイ
トランプが大統領になってから世界に満ちる分断の音
暗がりに点滅信号またたいて音なく十字路照らし続ける
澄んだ音遠くの方に響かせて夏の終わりの海に沈む陽
背後から足音も無くついて来る捨てて来たはずの暗き執着
聞こえてくるはずもないのに夕凪が風を休めて潮騒の音
レコード針 静かな渦へ 降りてゆき
黒い銀河に 星座芽ばえる
素足で大地に立つ土の音を聞く自然の息づかいを聞く
道しるべ 以心伝心 カネタタキ
微かな声に耳を澄まして
震動に鼓膜ゆすられ目覚めてた厨で君は朝餉の仕度
雨後の風強し 網戸を揺らす夏
舌(ぜつ)を振るわせ 歌う風鈴
広島に 心をはせる 身をよじる 八月六日 声なき声よ
ごめんねが言えない代わりの隠し技
ぐうっとなる腹 休戦の音
夏の宵川面(かわも)を渡る涼風に遠く聞こえる東京音頭
冷房と布団を不安の相方に
蝉の鳴き声朝焼けを知る
原爆の悲劇を戒める朝の 黙祷の鐘 八月の空
この夏がまた巡り来て物思う
暑さを誘う広島の蝉
駅を出て 階段降りれば 海と空 右頬染める 朝陽と風と
ひさかたの
雨鼓聞くも
雲居路を
君とふたりで
歩調合わせむ
しずけさとにぎやかさをもつ星たちが残業をほめたたえ瞬く
真夜中に机に向かう背中には冷蔵庫の音 六畳一間
朝ドラはぐんとボリューム上げて観る
まだ内緒なり補聴器のこと
清らかな水の流れは音もまた濁りもなきて澄みたる響き
雷の音響き出す十七時恵みの雨が今降り出した
アルプスの大音響が暑さ増し球児は燃える明日なき戦
青空は朦朧として球音に「エースで4番」の幻影を見る
広島に平和の鐘の音響く
生まれ育って目を閉じて今
この夏の暑さは異常で心臓の壊れる音が聴こえる気がして
駅ナカの風鈴まつり始まって涼しげな音(ね)が風とダンスを
火にかけた鍋のイチゴがブツブツとジャムのなりゆく今日の幸せ
サイレンの音聞こえくる原爆忌「はだしのゲン」を最初から読む
路地裏のそのまた奥の駄菓子屋さん今も聞こえる風鈴の音
原爆忌 無音の空に手を合わすあなたの声は胸の中のみ