土井みほ

土井みほ

運休で天国へ行けぬたましいがカプセルホテルに幽閉される

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土井みほ

どこまでもどこまでも泳いだ子が眠る車は磯の匂いに満ちて

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土井みほ

サバンナの静かな夜に光りだす象牙は大地でねむる三日月

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土井みほ

終わりまで読まずに積まれた小説に生きつづけているきみもわたしも

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土井みほ

「いる?」とだけ聞いてビールを差し出したきみにすべてを試されている

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土井みほ

幾千の茄子がそれぞれ大切な誰かを乗せてぬばたまの夜

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土井みほ

みどりごが道行くアリをつまんではいのちの加減をたしかめている

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土井みほ

気の早い甘味処でゆれている「氷」の赤にだまされて夏

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土井みほ

一瞬だけ光に蓋をするような夜を迎えて北欧は夏

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土井みほ

やさしさのキャッチボールができなくて交差点へと投げつける桃

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