うたの日

梅鶏

てけてけと春の漁船が凪ぐ海の岩場を少し遠回りする 5 (1)

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梅鶏

段ボール一つ畳んでまた一つ畳んで春の日は過ぎてゆく 0 (0)

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梅鶏

外套の内でほのかに香り立つ春を知らないままの梅ガム 4.7 (3)

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梅鶏

出雲そばの乾麺湯がく真昼間のテレビにロケットの切り離し 0 (0)

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梅鶏

消毒を踏み込んで行く鶏舎まで続く道にも春の香のする 4.3 (3)

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梅鶏

人からはよく見られたい月曜の子らは小さな嘘を混ぜつつ 3 (1)

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梅鶏

箪笥から衣類を次から次へ出す怪獣はいま午睡の最中 3 (2)

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梅鶏

箪笥から衣類を次から次へ出す怪獣はいま午睡の最中 0 (0)

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梅鶏

置き場所をいちいち決めてない姉が今も探している家の鍵 0 (0)

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梅鶏

老いる手を見ずに逝きたる人の手に重ねていたい老いてゆく手を 0 (0)

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