歳は経ち あらたな夜明け 君はなく 傷癒したるは 時ばかりかな
題『時』 にて
雪降りて見ゆるすべては白に染む 我が身の内も白になりなば
題『雪』 にて
忘られぬ 甘やかな日々いつぞやに 胸の残り火 暖におよばず
題『忘』 にて
曇天に 寒風荒び もの悲し 心絞りて 泣きたしものを
題『風』 にて
聞きしおば み目にも楽し 幾多なる 国や集いし 博覧の会
題『今年あった出来事』 にて
僕の胸に君が笑顔をくれたのに 戸惑うばかりで不甲斐ないよね
題『のに』 にて
夕暮れに ふとたちのぼる 追憶の 消えるかたなき 在りし日の君
題『消』 にて
遥けきを 待ち焦がれたる永き夜を 今ふたたびの逢瀬なるかな
題『今』 にて
ふと朝に君が恋歌ささめきて 初めて知りたる我が本意かな
題『本』 にて
うたかたの 焦がれし逢瀬はたまゆらに 消えゆく残り香 黄昏の空
題『自由詠』 にて
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