好きなもの 並んで食べて 微笑んで 満たされてゆく おなかと心
題『満』 にて
満員の電車に揺られて空(くう)をみる 神経オフに虚無オンにして
題『満』 にて
負けて泣き勝っては泣いた青春の思いがよぎる高校野球
題『負』 にて
宇宙の始まりを見たいというからバケツのなかで線香花火
題『花火(テーマ詠)』 にて
車窓から見える花火を追いかけて鈍行列車はペガサスになる
題『花火(テーマ詠)』 にて
夏花火 ひとりじめする満月が うらやましいという君がいい
題『花火(テーマ詠)』 にて
ビル内を一人見回る警備員ハンディライトに靴音ひびく
題『靴』 にて
冬空が銀杏(イチョウ)の枝にひび割れて去り行く人の靴音が鳴る
題『靴』 にて
君と僕 二つの糸を 編みこんで 一つになれば さいわいと思ふ
題『ニ』 にて
好きという たった二文字が 言えなくて 後悔という 海をただよう
題『ニ』 にて
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