桜蕾(おうらい)に降り注ぎぬ 恵みの雨 潤ひて 満開まで待ちぬ
題『まで』 にて
雨声(うせい)止み 扉を放ち 一呼吸 雨の残り香吸ひつ 散策
題『とびら』 にて
四月一日(わたぬき)の度 嘘を吐き笑ひ合ふ 学友から 今は夫(つま)と吾(あ)と
題『嘘』 にて
雨間(あまあゐ)の風にさらはれ 改札を薄紅に染(そ)む 散りし桜花(おうか)や
題『風』 にて
宵風や 腑と足止むる 夜桜と 雲間の月と重ね 眺むる
題『風』 にて
コンビニも 一足先に 春越へし 店先には 冷し麺の幟(のぼり)
題『自由詠』 にて
実家の柱に描(か)かれし落書きは 消せぬか消さぬか あの日のまま
題『実』 にて
帰省の夜 食卓で姉と語らふ 失敗談と思ひ出話
題『語』 にて
柵に干さるる 小(ち)さき白き上履き 二足(ふたそく)並び 春光浴びぬ
題『足』 にて
学舎(まなびや)を巣立ちぬ我等に 贈られし鉢植パンジー 門出の祝ひ
題『卒業(テーマ詠)』 にて
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