個感

こんなにも散らばるほど昔から生爪はがし続けて 女

0
満月しじま

やわらかき桃をつぶして種を出す もう被害者に戻れぬわたし

0
満月しじま

同じ色している空と海のよう 惹かれあうことさえ罪ですか

0
満月しじま

泣き言を言うより先に闘うの 希望は自分で見つけるものだ

0
満月しじま

退院の方に贈ろう 「さびしい」のかわりに詩を数多の花を

0
満月しじま

病室の窓は額縁 青と白 夏は褪せゆき秋は染めゆく

0
満月しじま

食事するその一口目、口内がキューッとしまる これが「おいしい」

0
行雲流水 破調編

テレビから 今日も欺瞞が こぼれ散る 顔の見えない 仮面の群れよ

0
行雲流水 破調編

生きている 生かされている 生きていく どう生きるのか 生きていくのか

0
行雲流水 破調編

虚偽という 名前の鎖 繋がれて 無明に怯える 斑の犬よ

0