光永伊都
光永伊都
フランスの歌人 床磨き ついでに窓も 磨き上げ 我は家政婦 いやいや妻だ
めるへん 開票を始めぬ内に当確が ワクワク消えて選挙遠のく
満月しじま 義父となる人のためロックグラスを吟味する君 もうまぶしいね
満月しじま 不合格という書式で作られた無言の刃物 もう襲うなよ
満月しじま 忘れるな その日心に広がったレモンの香りレモンの味を
満月しじま 早緑は梅雨踏み越えて濃緑となる 若者よ負けんじゃねぇぞ
満月しじま この家に俺だけひとり遺されて 澄んでいたはずなのにな空は
個感 夏やすみ 繰り返されるクライシス 近くて遠いカタルシス かな
満月しじま 