うたの日

梅鶏

「父親と愛人」で得た教訓をイソップ寓話のように説かれる

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梅鶏

魂の抜け殻として体操着五月の風に乾かされゆく

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梅鶏

弁当の容器を洗う繰り返す明日のための起点のように

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梅鶏

十キロのあきたこまちを眠る子のように静かな助手席に置く

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梅鶏

後輩の育たぬ職場いつまでもクリームパンダの立ち位置におり

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梅鶏

詳細をぼやかしながら残していく白黒コピーのようなトラウマ

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梅鶏

わたくしがローリングソバット繰り出してお開きになったらしい花見は

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梅鶏

ちょうどいい幸せがあるちょうどいい不幸せの斜め向かいに

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梅鶏

それぞれの春一番の吹き荒れて君はようやく角曲がり切る

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梅鶏

深海に潜るぐらいの面持ちでドアを三回ノックする春

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