う

あさぬ

ものを縫うこの優しさにおりしとき貧しくはあらずわれがひと生も

1
あさぬ
めるへん

ぎこちなくATMを扱えば音声うるさく尻を叩かれ

0
めるへん
成瀬つよたろう

新幹線あまり急がなくていいよ夏を通り過ぎてしまうから

0
成瀬つよたろう
パパ猫

ゆで卵 毎日同じ茹でかたで 毎日違う出来ばえ愉し

0
パパ猫
御影

体まで 燃えさかりだす熱き夜（よ）に冷たい蛇の肌など想う

0
御影
恋子

片恋の打ち上げられて濱木綿のねぎらうように弔うように

0
恋子
上原美樹。

そう　そっと みみをすまして かんじてよ ひぐらしのこえ 過ぎてゆく夏

0
上原美樹。
平見翠玉

泣いても地球は自転し公転する前へ進んでいこう

0
平見翠玉
さくら大根

アパートにくっつきそうな白い雲 雲の低さに異様さ感じ

0
さくら大根
ふゆねこ

微笑みの父の遺影に見送られ仕事に向かう暑き朝

0
ふゆねこ
次のページ