
た


生きているだけで頑張っているって言われて曖昧に頷いた

剥き出しで涼むセフレに鏡越し「汚れつちまつた悲しみ」を説く

あなたから逃げた私の愚かさは新幹線で運ばれていく

讃美歌の少女しばらく見ぬうちにピアスをつけ始めてまた冬

「あっオリオン座」とたぶんあなたは呟いてそれを最後と決めたのでしょう

ストロベリータルトの甘ったるさへと堕ちて堕ちて堕ちて 恋なんて

したたかな方だと思う どちらかと言えば加害者側だとも思う

不器用に塗った初ネイルが禿げて私も少し汚れたんです
