だいだい

妻じゃない他のなにかになりたくてただ地球儀の海を見ていた

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小野小乃々

ゆるやかな輪廻あなたのセーターをほどいて編んだマフラーを巻く

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パパ猫

短命を知る蝉の鳴く大音量 防犯ベルより小さな体で

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サルトビ

補聴器に 遂に我もと 頼る年 型とりながら 去りし日思う

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めるへん

一匹のペットも飼えぬアパートもたまにゴキブリ顔を出すなり

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Hama

終活を するなら行き先 決めてから 御国の切符 手にしているか

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すあまラテ

ねぇ私 何がそんなに悲しいのワタシがいるでしょ君のそばには

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パパ猫

眩しさは輝く陽射しだけじゃない すべての命みなぎる夏よ

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こゆびびび

沈黙が心地良いねと言いたくて心地良すぎて言い出せなくて

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満月しじま

貧相な見てくれだった木蓮は今純白のドレスを纏う

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