個感

花筏せせらぐ末は引き潮も満ちて渚の桜貝

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めるへん

苦痛なく動けることの喜びを教えてくれるぎっくり腰は

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恋子

蘊蓄を食わされ喉のイガイガは耳に残ると食の眼力

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中原鼠栞

じりじりじり夏は夏だな田んぼは緑。百二十円かちゃりかちゃりと

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満月しじま

ふにゃふにゃのリストバンドにわたくしの八週間は刻まれている

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満月しじま

しずやかな所作で私の手をとってジアゼパムとはやさしいお方

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恋子

夏の夜窓には守宮腹を見せペタリペタリとヨチヨチ歩き

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あさ

祖母の作った南瓜のカレーはあまくって量がおうくて珍しかった

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恋子

どすこいと恋を受け止め夏の場所ありがたいやらはてなのマーク

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満月しじま

近づけば近づくほどに遠くなる君の心はどこにあるんだ

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