梅鶏

着るまでは気づかずにいた虫食いのように理由を子は語りだす

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小野小乃々

ゆるやかな輪廻あなたのセーターをほどいて編んだマフラーを巻く

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あさ

寂としてひとりの境に遊ぶごと鏝すべらせる左官職人

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澄水

幾つもの新月越えて君といる満つる欠くるも君と一緒に

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澄水

幾つもの新月越えて君といる満つる

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サルトビ

補聴器に 遂に我もと 頼る年 型とりながら 去りし日思う

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Hama

終活を するなら行き先 決めてから 御国の切符 手にしているか

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すあまラテ

ねぇ私 何がそんなに悲しいのワタシがいるでしょ君のそばには

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パパ猫

眩しさは輝く陽射しだけじゃない すべての命みなぎる夏よ

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満月しじま

君も見ているかもしれぬ夕焼けの色その色に溺れていたい

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