一

恋子

それぞれの田水に一絵初夏の月せめての贅や棚田の風情

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恋子
澄水

一羽飛ぶ燕の姿幸福な王子の使いかも知れないと

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澄水
澄水

蒲の穂の今年も一本生えている何時の間にやら解(ほど)ける日まで

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澄水
風

土手に咲く黄色の花は一面に凪ぎゆく水面眺めさざめく

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風
パパ猫

初デート最後の一周は手を繋ぐ覚悟どきどきスケートリンク

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パパ猫
パパ猫

人生は一寸先は闇だけど塞翁が馬これもほんとう

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パパ猫
二人静

久々の雨ですねなんて交わしたい一人静かに目覚めた朝は

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二人静
ひよっこ

一心にシャーペン動かしふと顔を上げれば染まった暁の窓

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ひよっこ
平見翠玉

無職から非正規職となりて小さな一歩踏み出した夏

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平見翠玉
澄水

一つだけ希なる望みございます月子と伴に浄土往生

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澄水
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