クルクルバニー 光
クルクルバニー
クルクルバニー 霞にて 曇った空に 月光 春というのに 不安な知らせ
今紺しだ もし君が隣にいたら僕だけが眠れないまま月光を見る
麻衣 鹿児島の砂は黒くて光ってる 溢せば君の白昼夢見る
鈴木ベルキ それぞれの抱える孤独を隠しつつテールランプが光る首都高
笹木 親切が空回りするこの部屋で花瓶はすべて陽光を向く
紺野水辺 光る実を啄ばむように嬉々として新しき字を学ぶ子どもら
海月みんみん 見えますか聞こえていますか光らない惑星のおもてでちかちか瞬く
羹鱠 『移りゆく 光の春に 生る紅の いと清らなり 頬の白雪』
深山睦美 