
君


我が歌を読み聞かせればいつも好きと応うる君の七割は嘘

「夢ならば 覚めないでくれ 君の名は…蜃気楼」という歌詞がある校歌

サビだけがループする君の鼻歌を聞きたい 世界が終わるその日も

元旦の彼は誰時のビルの上彼岸じゃないけど君に会いたい

ほーるどみーたいと でっかい声で君、言いたいひとが透けている歌

シャーデーの歌を退屈だって言う君の結婚だけは非凡だったね

踏切の向こうで君が笑うからサヨナラだけが今日も言えない

教科書に連なっているインクから「君」「の」「名」「前」をぼんやりなぞる
