まちこ

蚊の羽音が聞こえて明かりをつけた青春が終わったことを知る夜

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宮本なぐり

あなたにも寂しい夜があることをもっと早くに知ってたかった

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まちこ

透明なものに味などあるのか真夜中にひとり窓を舐めてる

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まちこ

遺伝子レベルで寂しい夜は細胞レベルの慰めは効かない

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まちこ

みずいろのクレヨンだけで塗った空みたいな心に戻りたい夜

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まちこ

ときめきに罪の匂いが漂えば深夜零時までのシンデレラ

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雨露

微睡みにするりと静かに落ちていく 毎夜そうなら苦労はないのに

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もね

雲がうごめき月が欠けてく この夜は貴方の影を踏んでいたいのに

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たな田中かな

猫になら夜中に強く踏まれてもそれでもそれを愛と呼べるよ

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熱海に行きたい

雨傘がばりりと歌う夜にしか愛し合えないはぐれ者たち

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