もえ 夜
もえ
千吉 不夜城の勤めを終えて白い富士車窓が呉れた何とやらんに
一色凛夏 「両親の影響です」と後輩の車でかかるZARD聴く夜
みそのみそ 冬の夜くちづけをする青年のあごをマスクがあたためている
あらいぐま 白馬 もう夜は魔法を失ってかぼちゃタルトにフォークのひづめ
YUCALI / 古都 梨衣子 灯りだけ 行き来するのが 眩しくて あの夜僕は 笑えなかった
羹鱠 夜半の月 古るも常世に 浮かびたり 数多をひくは のみにはあらず
羹鱠 星の夜に 相居て過ぐる 夫婦かな 読み尽くすとも 限りはあらじ
羹鱠 月の夜は 忍ぶ思ひを 偲ぶかな 雲間に見ゆる 初の水無月
羹鱠 