山形さなか 夜
山形さなか
一色凛夏 押し傷のできた林檎を丁寧に剥いていく音夜はやさしい
袴田朱夏 スプーンを入れれば月じゃなくなって夜のわたしをゆるしてプリン
竹下りや 午後7時ハーゲンダッツを6個買うリーマンの背中夜の流星
白石 夜花 眠れない白夜に聴いたノクターン瞼の裏に星を降らせて
三田さくら 共通の知人の通夜を不義理するきみが来そうな気が少しして
煮沸すすぐ 終助詞に委ねる役もない夜だ 「だわ」も「かしら」も霧笛のように
詩穂 コンビニを出れば夜の雨 欠点を愛されながら暮らしています
未分類 共犯になってもいいよ深夜2時カップ焼きそば食べるみたいに
高田月光 