熱海に行きたい 日
熱海に行きたい
字寺宵 戦争の後に位置する今日という日を「戦前」にさせないために
狭山茶 ファインダー 淵から溢るる 向日葵ら 現像できぬ 悔しさ覚えて
字寺宵 あっけらかん見て見ぬフリの白い雲タマネギ臭い日曜終われ
雨露 忘却が幸福なのだと知ってても 失いたくない愛しきあの日々
クルクルバニー いつまでも 心開かぬ 彼女には 幼き日々の トラウマがあり
クルクルバニー 灼熱の 地獄にまたも 戻ったぞ 工場出れば 真夏の日本
熱海に行きたい 明日など来ないようにと願掛けてスマホ見つめる午前4時過ぎ
熱海に行きたい 日常の些細な罪が首を絞め消えてしまえと誰かが叫ぶ
梅鶏 