深山睦美 日
深山睦美
銀河 背をあわす体育座りの君と僕今日から暮らす1DK
だいだい 今日もまた恵子が席にやってきて厚焼き玉子をつまんで逃げる
マダムK 昨日の晩 誰かが来たの
秋鵠空(さとあき) 春ひとり香開く曲り旅に日にひたり鎌倉光りと昼は
秋鵠空(さとあき) 梓実の昨日の門解きし夏至ただし 景色ととのふ芒の今朝咲き
秋鵠空(さとあき) 虫の音の小庭をつたひて 樹々の葉の訊きて日経つを 葉にこの音のしむ
麻衣 機嫌良く日々を過ごしてくれるなら弁当も塾もいらなかったよ
マダムK 最後の日立ち会えるわけもなく きっと敗北感が残るだろう
秋鵠空(さとあき) 