恋子

陽の跳ねる目には眩しき波がしら五月の海の春を押しのけ

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恋子

ふるさとは恋の掃きだめ青春のクラス仲間の笑顔泣き顔

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澄水

夢の人夢のまた夢春の夜の人生のごと覚めることなし(白井夢人君へ)

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パパ猫

ゆく春の最後の雨の風景を今日は味わい明日は五月

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澄水

久方の夜半の半月君と見てまた眠ってる春の夜かな

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恋子

春の雨さしてさされつひざ枕恋は野暮用帰りの駄賃

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パパ猫

春雲の下には青き富士の山海渡り来て足に白波

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Tokari

春めいて一呼吸ごと移りゆくこの気持ちさえ儚く見える

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カンナ

春色の風を纏った手に日傘日陰の中に我が子包んで

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恋子

今年はと団扇を選ぶ春炬燵ころもがえには首すじ寒し

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