鞘森天十里

ふよふよと花の枝先膨らみつ 霞のたまご孵化まで半月

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みゆきち

白菜の薹立ち始まる 啓蟄に春蒔きの種 種芋の溝

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立華愛

梅香り 岳より訪ねる 春を待つ 冬の旅立ち 惜しむべからず

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澄水

鳥の歌夜明けを告げる春告る明るい方へ導いている

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澄水

ぬばたまの黒髪匂ふ君抱き春静かなる朧月夜よ

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むらさき式部

日野川の水面を走る春風に想いをのせて平安京へ

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ふくすけ

予期しえぬ事態も起こる年度末 春のせいではないのだけれど

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澄水

春の雲ぽっかり浮かび夏雲は高く聳える空の季節よ

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澄水

梅揺らす風は強くて寒けれど光は春の明るさ増して

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澄水

下萌えす鳩が遊びて光差す一日一日春となりゆく

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