山形さなか

ポラロイド青春を留めるならばこんな時代はちょっとって目だ

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袴田朱夏

てんとうをやさしくつかむ人でした春はどんなに遠くても春

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麻衣

世の中は地獄であると知っている君らといたいような春だね

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袴田朱夏

ハローハロー地理と地学の境界をなぞって春のブラタモリ往く

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旅半夢路

窓越しにさんさんと泣く春雨は亡き歌人からの音の手紙かな

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袴田朱夏

点Pが用紙の外の春風にさらわれるよう補助線を引け

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袴田朱夏

正解がないならぜんぶ正解だ夜風に飛んだ点Pに春

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羹鱠

晩秋に 萌えよと息吹 花ノ木に 待つも久しき 瑠璃の春空

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羹鱠

東風に聞く 萌ゆる草木 うちつけに 白羽にまとう 桜花の衣

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袴田朱夏

それぞれの春を切り分け黒文字は懐紙にねむる二月の茶会

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