梅鶏

漏れちゃう、と子は炎天の渋滞を途端に時限爆弾にする

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雨露

微睡みがいつか崩れる日が来ても その時までは静かなままで

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平見翠玉

熊野灘ただ時間が過ぎてゆき海の青さを忘れていた

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Tokari

青空にすきとおるほど淡い肌きみは一時幽霊になる

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行 雲

碧い星 何も言わずに 観つめてる 人類の性(さが) 破滅の時を

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誰香香

ぐるぐると時間巻き戻す蚊取りの香(か) 一番好きだと言えてた夏へ

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わみ

くじかれてもう歩くのをやめた時迎えに来てね約束神様

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サルトビ

ウイスキー 残り少なし 控えよと 妻の声聞く 嘆きの時か

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澄水

三時半月の光に包まれて風柔らかに靜寂を聴く

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さくら大根

竹の子や青竹時代通り過ぎのびしろあるかやることはある

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