澄水 生
澄水
ケタクマの父 春あらし畳んだ傘まで吹き飛ばす 頑張れ進め新一年生
恋子 あのねのね耳をくすぐるおさな子に恋が芽生えたしんちゃんが好き
澄水 私くしは歌と念仏救われて月子と伴に生きて行くかな
ヤスロウ たまはがね たたき鍛えて 本身出し 耳に響くは 生きた証か
ヤスロウ いままでは 残りのための 人生と 澱(おり)を流して 鋼(はがね)むき出す
カンナ 思い出せる限りの生き恥を引っ張り出してぶち撒けて汚してしまった海の底で待つ
カンナ 一生ここで短歌を読んで灰になっても誰も見てない
カンナ 常識と真逆を叫んでいたら逃しそうになる朝の生ゴミ収集
主婦 