あまがっぱ

わたくしの残り時間はどれほどか遅延電車に点線の雨

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Coutarus ONAI

電車から見ていた町に住みはじめ車窓を意識しながら歩く

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Coutarus ONAI

橋をゆく車の尾灯みな空を飛べる強さを秘めて夕焼け

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天坂

秋晴れの日向すずしくよろこんで通りがけの自転車を起こす

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梅鶏

俺だった 競輪場のバンクから独り外れてゆく先導車

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仁尾智

自転車で君を家まで送ってた どこでもドアがなくてよかった

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美富うをみ

洞穴のように静かな朝のバス 降車ボタンは忘れてもいい

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三田さくら

止めるには転ぶしかない自転車でふたり駆け抜けていたあの夏

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一色凛夏

蛇行する水跡ひかる道路には雨の名残りを描く自転車

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