みどり

見上げても台風きたる兆しとは 全く思えぬ秋の空なり

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碧いしじ

朝露の涼しげ風に膝小僧 冷えてしまうの 覆い隠した

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碧いしじ

夏が過ぐ 一糸の風の涼し気が センチメンタルただ懐かしや

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みどり

火柱が風に煽られ立ち上がりその下の人は一生の眠りについた

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みどり

朝風呂に入る暮らしの私には夜の風呂はちょっと怖い

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塩本抄

約束を着ていく 台風が残したサマーニットのくすんだ青を

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塩本抄

扇風機回ればさららとくずれゆく宇治金時のうつくしい森

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塩本抄

お互いに肩の荷を下ろしカンガルー教室に吹く温かな風

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羹鱠

鳴き涼む 夜風も虫も なにせんと 相居る君の 心にかかる

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未来

もう風が秋の匂いになったねと会わない時間を優しく責めた

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