秋鵠空（さとあき） 風
秋鵠空（さとあき） だいだい 仲間だと呼ばれなくなり過ちの重さに気づく風は吹かない
ふにふにヤンマー 産院の長椅子に待つ父と子の不意に呼ばれて立てる春風
凪海 正しさを浴びた帰って泣いた私はどこで間違った？ぬるい、風の日
秋鵠空（さとあき） 水面来る月急かすかな潮白し 星流す風来つる雲波
秋鵠空（さとあき） 春日野の野火急かすかな陽は西に 灰流す風火の野の幽か
力丸 八重桜咲いて呼ぶ呼ぶ初夏の風愛犬走る私も走る
塩本抄 完全に水と油が混じりあうための台風なら恐れない
ふにふにヤンマー 波止の風に乗せればホップするんじゃと見とけと今日も先輩はばか
袴田朱夏