いとう秋 うさぎ
いとう秋
みゆきち 幼き日耳で覚えた童謡はうさぎ追うもの美味しくはない
上原美樹。 電線に 絡めとられる 満月を あやとりでとる うさぎよ 跳ねよ
虎翁 ねこがともだちのうさぎの毛をなめてととのえてから牙を刺す午後
めるへん 雪うさぎほほえむ春にあくびして微睡みながらやがてとろとろ
梅鶏 子の出した弁当箱に齧られたウサギの耳が残されている
純次 うさぎ年油断が過ぎて墓穴掘る亀年に変え地道にコツコツと
梅鶏 父の手で林檎は兎、わたくしは存在してもいい人になる
安住八重 うさぎ追いこぶなを釣りしふるさとに立ち入れぬまま決まる上京
なれり 