甘森太一 うたの日
甘森太一
ふにふにヤンマー だれもいないプールの第6レーンまで夏雲たちのメドレーつづく
甘森太一 病室にさやさや揺れる千羽鶴 春の匂いのする方を向く
甘森太一 こんなやつ初めて見たぜという顔の犬に見られてもう二十分
甘森太一 タンクレストイレで出来たスペースのようなゆとりの人生でいい
甘森太一 満月のような光に飛び込んだ級友だけを思い出す夜
甘森太一 ブレーキのほとんど効かない自転車で下るみたいな恋だってする
ふにふにヤンマー ホッピーを焼酎で割るホッピーを割ったとわからぬところまで割る
甘森太一 初デートに富士急ハイランドのきっと心尽くしとしての絶叫
甘森太一 