袴田朱夏 うたの日
袴田朱夏
袴田朱夏 乳離れせぬ一歳を真夜に抱き妻うつくしく稜線と成る
高田月光 寒いねと言う練習をしてるから明日はすこし寒ければいい
袴田朱夏 「おとうさんピタゴラザウルスつくってよ」NHKが新種を生めり
袴田朱夏 荒れた田に等しく夜が降りてきて星を残せばもう霜の月
ふにふにヤンマー おくびょうは綿毛になって吹き飛んで「すき」だけ残れダンデライオン
ふにふにヤンマー プリングルスプリングルス口にすれば春になるかもしれない呪文
ふにふにヤンマー 地球など誰が守れと産むものか去り際に母の声は震えて
袴田朱夏 もう主語をなくした星で波だけが生きるのだろう青い夕暮れ
ふにふにヤンマー 