ふにふにヤンマー うたの日
ふにふにヤンマー
袴田朱夏 夕焼けで葉を染めあげるお仕事です小人の秋はノルマがきつい
六厩めれう そこからは先へと行けぬエゾシカがしんと見つめている応接間
六厩めれう この町に共鳴できぬわれのため処方されたる音なき音叉
六厩めれう 薔薇の花摘まれてのちの明るさを支えておりぬ暗緑の茎
袴田朱夏 アイロンをゆっくりかける 雨の日は生きるかたちをすこし気にする
ゆや ゆき 遅刻してぼんやり海を眺めてた上司の声は波に変わって
袴田朱夏 天気予報の傘マークほど真っ青な傘がないので今日は休みます
袴田朱夏 スプーンを入れれば月じゃなくなって夜のわたしをゆるしてプリン
袴田朱夏 