
ない


「さよなら」は言わない だって君が越すまちの市長に婿入りするし

雄叫びも涙も出ない怪物を心に飼ってカラカラ笑って

偏差値が高い低いと張り合ってそれじゃあ幸は手に入らない

仕事にもお勉強にも使わない「良いとこ」なんて無くて良かった

鼻くそを目くそは笑いますけれど、耳くそとなら良い勝負じゃない?

宵明けの つめたい空気を呑み込んで 熱の抜けない街まで走る快速

なにもない おかねも、あたまも、みためさえ ゆいいつもってた、わたしをわたす

いつだって自分を追い詰めようとするそんな覚悟はできないくせに
