鏡水たまり

看板はきっと

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平見翠玉

親から貰いし身体なれど私の心は私のもの

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平見翠玉

若い頃は見えなかったもの見える年を取るのも悪くない

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恋子

おしだまる恋はわがまま悪戯の笑って見せても爪を研ぎだす

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澄水

原発は安全などと言うのなら東京湾に作ったらどう

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宵闇

素振りさえ見せないものをこの雨はやはりクリアな空から来ている

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恋子

ゴキブリにキャッとおののき叫ぶのに時々母は父に抱かれる

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澄水

仄暗きつげ義春を読んでから無能の人に我はなりたい

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澄水

能力だ成果主義だと株主の為であるから我は無能に

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めるへん

雨煙る里に連なる鉄塔は紐で繋がれし囚人のごと

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