ウキ

あまりにもイメージ違う口元にマスクの下の素顔かな

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宵闇

大風の吹いた柳の下には水溜りがあり月を閉じ込めている

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二人静

昼下がりあなたの横でうたた寝を毛布ふんわり寝たふりをする

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恋子

途中下車できませんよと念を押す何の差別なく出生パンチを

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二人静

まどろみて浅き夢見し昼下がり手をつなぎゆく倉敷の秋

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澄水

願わくば花の下にて春死なん月子と伴に浄土往生

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パパ猫

職場でも学校でもない中間でさまよう心を運ぶ地下鉄

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寒梅

僕たちを遠くで見下ろす貴方見る 僕もなれたら孤高の鴉

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平見翠玉

長い禍でマスクとは手作りできると知らされた裁縫下手

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うしめ

ドクダミの下に真っ赤な蛇苺なにか起きそう手を引っ込める

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