北大路真彦 下
北大路真彦
北大路真彦 午後三時白き病室ひとり名も知らぬ母子を黙し見下ろす
玖嶋さくら まだきみが潜在意識下ひそむこと突きつけてくる明け方の夢
遥末 つややかな廊下の縁に投げ出され乳首を隠す少年の群れ
今紺しだ 話しかける理由になるかサエキさんが廊下で雨を見ていることは
田斗かき 楽しさの落下速度は須らく、300000km/s
一色凛夏 ありふれた人生である靴下を今日は右から履いてみる朝
梅鶏 立ち上る甘い香りとすれ違いエスカレーター地下へと下る
六浦筆の助 赤線の名残りひっそり鳩の街目当てのカフェに下りるシャッター
CHONO 