
今


眺むれば雪の目前の舞繁し 今野が様の消ゆ晴れむかな

今の更 この世に浸かる ことはなく 罪を楽しむ 性質もなく

あの爺 今日もあの道 この道を よろよろ歩く 死ぬ前のこと

波止の風に乗せればホップするんじゃと見とけと今日も先輩はばか

今はまだ 全き栄光 受けぬとも 耐え忍ぶなら やがては受けん

今日晴れるって言ったじゃん会えるって言ったじゃんシーツ干したのにさあ

正直に 生きてしまった 今となり 仕方なきやと 悟るほかなし

うたたねを 昨日も今日も してしまう 春の陽気か 薬のせいか
