羹鱠

夕暮れに 思ひけるかな 明けぬれば つとめて響く 冬の足音

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羹鱠

明けぬれば またふりゆくや いとせめて 君の千代にぞ とり添へむかな

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羹鱠

雪化粧 ふるも消ゆるか 然れども 八重の思ひに 限りはあらじ

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羹鱠

雲晴れぬ 初日に照るや 白雪の かゝれる枝の 花とや見らむ

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羹鱠

君のふる 雪に込めたる わが恋は はかなく消ゆる 知る由もなく

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甘森太一

背を丸め鼻から垂れているものを啜り真冬の熱燗を抱く

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凪海

冬、光の低さに目を細めるの 懐かしさを見る時に似て

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だいだい

あの冬のフロンターレは最高で紙のシャーレを掲げて泣いた

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梅鶏

白杖をメトロノームのようにして冬の指揮者が足早に行く

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高木はてな

恋でなく空から溢れる白だけが 私の冬を特別にする

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