ケタクマの父 冬
ケタクマの父
澄水 人参と大根切ってしっぽくのうどんを作る冬の楽しみ
中原鼠栞 凪の街あの寂しげな紙工場、今日は快晴、冬との別れ
ライラック 雪解けて冬靴仕舞いスニーカーサクサク歩く早春の道
茜色の空 まだ寒い コート脱げない 散歩道 冬を凌いだ 花たち笑顔
凪いだ海の上の 越せぬまま 去りゆく緑の人工芝 痛快に刺さる 初春の北風
鞘森天十里 真冬日の猫の重みとぬくもりと布団の中でとろけたからだ
立華愛 梅香り 岳より訪ねる 春を待つ 冬の旅立ち 惜しむべからず
新井きわ(kiwa) 冬風に全裸の樹々はスイングし春近ければマティスの《踊り》
恋子 