恋子

告げ口か恋の終わりを秋の風気づけばよかった夏のあいだに

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恋子

老いの趣味恋道楽を憚らず口説くお花は六十娘

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冬音

赤信号 待ちの口づけ 不意打ちで 時間も止めて しまえと願う

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冬音ゆきね

赤信号 待ちの口づけ 不意打ちで

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平見翠玉

出口の見たない暗闇も辛いこともの悲しいことも続かない

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葛飾

今日もまた 話せなかった あの人と 勇気の蛇口 また固く閉まる

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サルトビ

我が妻よ いざと言う時 支えしか 辛口消えて 玉と見ゆるか

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サルトビ

我が妻へ 気力衰え 口滑る 原点見つめ 使命の道を

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パパ猫

口べたの父の瞳はおだやかに私をしかり私をほめた

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梅鶏

河口にも満ち引きがあるわたくしは父の子であり母の子である

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