秋鵠空(さとあき) 回文
秋鵠空(さとあき)
秋鵠空(さとあき) 唐草は草むべ長みその身倦み 望み叶えむ咲くは桜か
秋鵠空(さとあき) 外が草は咲けるあやなし 樹々の端の 聞きし名やある今朝は咲くかと
秋鵠空(さとあき) 消え残るこの夢灯し 駅の名の消えし求めゆ 残るこの駅
秋鵠空(さとあき) 求めしを花のあやなし駅の園 消えし汝やあの名は惜しめども
秋鵠空(さとあき) 惜しめ友花遠し あの樹と山や 時の足音汝は求めしを
秋鵠空(さとあき) 日を残し 雲流るとや潮白し 星宿るかな黙し此の負ひ
秋鵠空(さとあき) 眺むれば雪の目前の舞繁し 今野が様の消ゆ晴れむかな
秋鵠空(さとあき) 樹と蔦の夕晴れ隠し 今暫し舞敷く枯葉冬の立つ時
袴田朱夏 