
地


記憶とは地層に似てる見えずとも心の底で重なり泣いて

この街もいつか地層に埋もれる化石となりて君を愛する

やはらかにうるほひ満たす春の雨地に降りそゝぎて恵みとなりなむ

地震(なゐ)ありて地図を取り出し見つめたるあの日の波を如何(いかに)か忘れむ

父とゆく越前武生まだ見ぬ地 胸ときめくも淋しくもあり

一粒の麦地に落ちて死ぬならば万倍となる実り豊かに(イエスさまの教えと一粒万倍でこうありたい)

片肩を濡らしてけなげ春の雨おのこの恋の意地と勲章

罪悪を知らぬ者程地獄へと近付いてゆく恐るべきかな
